高齢のため生命保険の解約が心配なMさんの場合

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Mさん夫婦は、子育てが終わってからも旦那さんは変わらず会社員として仕事に勤しみ、Mさん自身はコンビニでアルバイトをしながら生計を立てていました。
なに不自由なく暮らしていたのですが、ある日、旦那さんが不慮の事故で亡くなってしまったのです。

Mさんは悲しみに暮れ、しばらくはアルバイトもできずに旦那さんが残した財産を崩しながら生活をしていました。
それから数ヶ月が経った頃、Mさんのもとに多額の請求書が届くことになったのです。
その請求はMさんの旦那さん宛てのものでした。

生命保険が理由で自己破産を避けるケースは多い

Mさんは驚き、請求先に電話をしたところ、旦那さんは生前、新たに個人事業を起こそうとしていたようで、その際にした借金が相続によって自身のところへ来たとのことでした。
Mさんのお子さんのもとにも請求は届いていて、支払いをしたくないのであれば相続放棄をするしかないと言われてしまいました。
ここでMさんは旦那さんが残した借金であるならば、自身が返さなければならないと考え、子どもには相続放棄を勧め、自身は少しずつでも返済をしていくことにしたのです。

その後、アルバイトにも復帰したMさんは、旦那さんの財産をうまく切り崩しながら、数年ほどは返済もスムーズに行っていました。しかし、今度は自身が体調を崩すことになってしまい、入退院を繰り返すようになってしまったのです。このままでは返済をしていくことができないと考えた子どもたちは、Mさんに専門家のところへ相談にいくように勧めました。

さっそくMさんに事情を聴いてみたところ、すでに旦那さんの財産は底をついてしまい、返済していくなどとてもできない状況でした。しかし、Mさんは自己破産をしたがりません。
この理由として、Mさんは受取人を子どもにして生命保険をかけていたのです。
これを解約されてしまうのであれば、自己破産はしたくないと言い張っていました。

保険法の介入権制度を賢く利用

Mさんのように、生命保険の解約が心配で自己破産を躊躇う方はたくさんいらっしゃいます。
こういった場合は、保険法の介入権制度を利用するという解決策があります。

介入権制度とは、通常は債権者への配当に充てられてしまう生命保険の解約返戻金を、親族に立て替えてもらうことによって、生命保険を維持するというものです。幸い、Mさんには協力的な姉と妹がいたため、介入権制度を利用することによって生命保険の解約を免れました。
もちろん、無事に免責決定を得ることができ、現在は子どもたちと同居をしながら日々幸せに過ごしていらっしゃいます。

0214020005ちょっと待って?ふとした疑問もここで解決

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ここまで読んでいただいた方、1つの疑問が思い浮かんでいるのではないでしょうか?
上記のことから、自己破産しても生命保険を解約せずに済む手段があることはわかりました。

では、誰も協力してくれる親族がいなかった場合はどうすれば良いのでしょうか?
この場合、自己破産の申立自体を検討しなおすか、子ども自身に協力してもらうしか方法はありません。
それでは、下記にて詳しくご紹介していきましょう。

自己破産以外の債務整理を検討

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ご高齢の方が生命保険を解約するとなれば、再加入できない可能性が非常に強いです。
どうしても生命保険を解約したくないのであれば、自己破産するわけにはいきません。となれば、他の債務整理手続きを検討することになります。

本人にある程度の収入があれば、原則3年間、5分の1程度に圧縮された債務を返済していく個人再生、または、生活に支障が出ない程度で長期分割返済をしていく任意整理、この2つのいずれかで解決する方法もあります。

しかし、本人にまったく収入がないとなれば、生命保険金の受取人になる子どもに直接相談し、返済を負担してもらうのが賢明です。
生命保険金で受け取れる金額と、返済にかかる金額を考慮し、どちらが最終的に得になる可能性が強いのかを検討しましょう。

生命保険金は相続財産に含まれない

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あまり良い話ではありませんが、知っておくと安心できる内容もご紹介しましょう。
借金というのは本人の死後、相続財産となり子どもたちに支払い義務が承継されます。
これが心配で生前に自己破産したいという高齢の方はたくさんいらっしゃいます。

これに対して、生命保険金は相続財産には含まれません。受取人固有の財産になるため、たとえ自己破産できずに債務が多額に残ったまま死んでしまったとしても、子どもは相続放棄によって借金の支払いを免れ、生命保険金については固有財産として受け取ることができるのです。

「子どもに少しでも財産を残したい・・・」

こうした思いは親であれば持っていて当然です。
自身の借金を心配しながらこの世を去るのは辛いことですが、生命保険金を解約せずに守り抜くことができれば、たとえ借金が残ってしまったとしても、上記の方法で子どもに財産を残すことができるのです。
そのためにも生命保険を解約せずに済む方法を、専門家に相談しながら模索しましょう。

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