妻に自己破産を反対されているPさんの場合

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宝くじの当選があだに借金生活へ

Pさんは、収入はそれほど良いとは言えないまでも、奥さんと二人で平凡ながらも幸せな生活を送っていました。
ある日、気まぐれで買った宝くじが当たり、現金200万円を手にすることになりました。
高額当せんの中でも金額が多いと言えるものではありませんが、Pさんはこれを機に、以前より興味のあった株式投資を初めてみることにしたのです。

これで安定した収入を得ることができればと考えていたのですが、当せん金はあっという間になくなってしまいました。
Pさんは後には引けなくなってしまい、奥さんには内緒で貸金業者から借り入れをして株式投資をするようになってしまったのです。

これがうまくいけば良かったのですが、結果的にPさんは多額の借金を抱えることになってしまいました。

Pさんは、数ヶ月間は返済する努力をしていたのですが、とても返済しきれる金額ではなく、自己破産を検討するようになりました。そこで、このことを奥さんに打ち明けたところ、黙って借金をされたことに奥さんは激怒し、「自己破産するなら離婚する」と言われてしまったのです。
Pさんはどうすれば良いのかわからず、専門家に相談することにしました。

自己破産への家族への誤解を解く事が大切

Pさんのようにご家族に自己破産を反対されている場合、その多くは自己破産に対するマイナスイメージによって反対していることがほとんどです。
つまり、その多くは誤解によるものであり、それを解くことさえできれば自己破産に対する偏見もなくなると言えるでしょう。

さっそくPさんに奥さんも連れてきてもらい、自己破産を反対している理由を聞いたところ、自己破産をすると、家や家財道具も奪われてしまい、まともな生活を送ることができなくなるため、そんな生活を強いられるくらいであれば離婚をしたほうが良いと考えたそうです。

そもそも、自己破産という手続きは、多重債務者の救済するために作られた制度であるため、余程高価な物でない限り、生活する上で必要なものはすべて残すことが認められています。
Pさんの奥さんはそれを知らなかったようで、離婚をするとまで言ってしまったようです。

最終的に、無事に誤解のとけたPさんは自己破産を申し立てることになり、免責決定を得ることができました。Pさんは、今後、株式投資で一攫千金などとの夢は見ないようにすると奥さんに誓い、今でも離婚することなく夫婦仲良く生活を送っているようです。

0214020005ちょっと待って?ふとした疑問もここで解決

ここまで読んでいただいた方、ある1つの疑問が思い浮かんでいるのではないでしょうか?

そもそも自己破産のマイナスイメージは、そんなに簡単に払拭されるのであれば、なぜ、世の中にはマイナスイメージが浸透しているのでしょう?

この理由は、過去の法律では自己破産すると、市区町村役場に保管される「破産者名簿」に記録が残ってしまったり、以前までの呼び名が「破産宣告」だったことも関係しています。

しかし、現在このような運用は一切されていませんし、選挙権を失ってしまったり、戸籍簿や住民票に記載されてしまったりといった心配も一切無用です。

重要なのは、自己破産のデメリットをしっかり認識するということです。

自己破産で必ず覚えておきたいデメリット

では、自己破産のマイナスイメージを払拭するためにも必ず覚えておきたい自己破産のデメリットについてご紹介しましょう。ここの認識が間違っているため、いらぬ誤解を招いてしまうのです。

1.保有財産の清算

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まず、自己破産のデメリットでもっとも大きいのが自身の保有する財産を失ってしまうという点です。

しかし、無一文になってしまうという意味ではなく、具体的には時価で20万円以上の財産を清算しなければならないという意味です。

これを逆に考えれば、20万円未満の財産しか保有していなければ、この大きなデメリットを背負い込む必要がないということです。
また、捉え用によっては20万円未満の財産はすべて手元に残せるのですから、生活に困る心配もまずありません。
なお、買値が20万円以上ではなく、市場価格(その時に売却できる価格)が基準になっているので、安い中古車であれば自己破産後に車だって保有できるのです。

2.手続き中の制限

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自己破産には手続き中に遠方への出張や旅行ができない、就けない職業・資格が制限されるといったデメリットも存在しますが、手続きさえ終了すればこれらはすべて解除されます。
稀に、手続きから数年間はこの制限に拘束されるとの認識をされている方がいますが、それは間違いです。

自己破産の手続きは裁判所への申立から早ければ3ヶ月、遅くても半年あれば十分に終了します。
この期間のみの制限になるため、それほどデメリットに感じる必要はありません。

3.新たな借入が困難

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また、数年間は新たな借入ができない(一般的には5~7年程度)というデメリットもありますが、これはすべての債務整理手続きに共通するデメリットです。
債権者に対して返済を継続する、任意整理や個人再生であっても、同様のデメリットを背負うことになっているのです。

借金整理する以上、必ず付きまとうデメリットなので、こればかりは仕方ありません。

しかし、考えようによっては、借金癖から脱却できる、これ以上借金が増える心配がないといったメリットもあると言えます。こうしたデメリットは捉え方次第でいくらでもプラスにできるのです。

4.官報の掲載

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最後に、自己破産した事実は官報に掲載されます。官報とは、簡単に言えば国が刊行している新聞のようなものなのですが、一般の方で官報を購読している方はまずいません。
購読するにも購読料がかかりますし、掲載されている内容も面白みのある一般向けの新聞とは大きく異なります。
官報には氏名だけでなく住所も掲載され、個人を特定するには十分な内容であるため、官報への掲載が友人や職場に知られるきっかけになると恐れている方もいますが、上述したように、日頃から官報など読んでいる方はいないので、こちらもそれほど心配する必要はありません。

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