自己破産とアパート入居審査の関係

アパート

自己破産をした後、または自己破産の手続きの最中に引っ越しというのはできるのでしょうか?
この答えは、自己破産後であれば問題ありませんが、手続き中(裁判所への申立後のこと)の場合、引っ越しには裁判所の許可が必要になってしまうのが原則なので注意が必要です。

しかし、ここで1つ気になることがあります。
自己破産すると数年間は借入審査に通ることができなくなります。では、アパートやマンションの入居審査はどうなのでしょうか?
今回は、自己破産とアパート入居審査の関係についてご説明していきます。

なぜ引っ越しができないのか?

では、アパートの入居審査についてご説明する前に、まずはなぜ自己破産の手続き中に引っ越す場合は裁判所の許可が必要なのか?
についてもご説明していきましょう。

実は自己破産を定めている「破産法」には、住居にかかる制限という項目があり、「破産者は裁判所の許可を得なければ居住地を離れることができない」と記載されています。
居住地を離れることができないというのは、引っ越しだけでなく、遠方への旅行なども含まれているので注意です。
そして、「破産者」というのは、自己破産の手続きの中で行われる「破産手続き」中の者を指しています。
つまり、この破産手続きさえ終了してしまえば、居住を制限されることはなくなるということ。
そして、この破産手続きは事件処理のされかたによっても異なるのですが、多くは1~2ヶ月前後で終わってしまいますし、長かったとしても半年程度になるのがほとんどです。

この期間中は自由な引っ越しや旅行はできなくなりますが、いつまでも制限されるわけではないのでご安心ください。
破産手続きさえ終了すれば自由に引っ越すことが可能となっています。

借入審査に通ることができない理由

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次に冒頭で触れたアパートの入居審査についても見ていきますが、まずはアパートの入居審査ではなく、そもそもなぜ数年間は借入審査に通ることができないのかを考えてみましょう。
この理由は、自己破産をはじめとする債務整理手続きを取ると、個人信用情報にマイナス情報として記録されてしまい、貸金業者などが行う信用情報照会時、信用がないと判断されてしまい借入審査に通ることができないというわけです。

一般に自己破産の場合、5~7年程度はマイナス情報が残り続けてしまうため、この期間については借入審査に通るのが困難と言われています。
ただし、絶対に審査に通らないというわけではなく、その他に有利な属性(現在の会社での役職や家族構成など、個人の信用上の様々な判断要素のこと)があれば、たとえ5~7年が経過していなくても借入審査に通る場合もあります。

また、ブラックOKなどと称している貸金業者であれば、照会時にマイナス情報が出てきたとしても借入が受けられるケースも存在しています。
しかし、こうした貸付けをする貸金業者の中には悪質な取り立て行為や違法な利率にて貸付けを行うヤミ金業者も存在しているため注意が必要です。
やはり、安易な貸付けは受けないに越したことはありません。

入居審査にはほとんど影響しない

それでは次に、入居審査の場合も見ていきましょう。
入居審査の場合、その多くは不動産会社が介入することになりますが、不動産会社は個人信用情報の照会をすることができません。
よって、自己破産の事実を知る術自体まるでないということ。
つまり、過去に自己破産したからといって、入居審査時に問題が生じることはありません。

個人信用情報というのは、個人情報保護の観点からも簡単に照会できるものでありませんので、こちらに関しては過剰に心配する必要はありません。

ただし、カード決済の家賃払いには気を付ける必要があります。
賃貸借契約の中には家賃の支払いがカード決済と指定されている物件もあるのです。
こうした物件の場合、カード決済するために保証会社となる貸金業者の借入審査が入ってしまうので、ここで審査にひっかかってしまうと、入居を断られてしまうケースも存在しています。

といっても、単にカード決済の物件を避ければ済む話なので、こちらもそこまで神経質になる必要はありません。
自己破産というのはマイナスイメージが強い手続きであるため、手続き後に不安を感じたり、神経質になったりするのは仕方ありませんが、実際には大きな影響はないのでご安心ください。

生活への影響を心配する必要はなし

そもそも自己破産という手続きは、多重債務に陥ってしまった方を救済するためにある手続きの1つです。
自己破産がきっかけで、生活に多大な悪影響を与えてしまうのでは意味がありません。

過去の自己破産が原因で会社を解雇されてしまった・・・
家財道具まで回収されてしまい生活がまるで出来なくなってしまった・・・

といった心配をする必要はないのです。
あくまでも自己破産の根本は多重債務者の救済です。

とはいえ、個人信用情報の関係上、新たな借り入れができないという不便さだけは仕方がありません。
これは自己破産だけでなく、どの債務整理手続きを利用しても付きまとってしまデメリットの1つです。
しかし、上述したように入居審査に影響が出ることはありませんし、借入ができない点を除けば他の方となんら変わりない生活を送ることができます。

また、借入ができないことで今まで当たり前のようになっていた借金してしまう癖が改善されますし、自身の収入の中で生活できるように努力することから、安定した金銭感覚も身に尽きます。
これは自己破産でもしなければ身に着くきっかけを得られなかったかもしれません。
借入ができないというのは一見デメリットのようで、将来的を見据えればメリットにも十分になり得るのです。
多重債務に悩まされている方は、自己破産後の生活への影響はあまり心配せず、まずは今まさに目の前にある借金問題を解決させるための第一歩を踏み出しましょう。

専門家への相談が解決への第一歩

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では、具体的にどうすれば解決への第一歩を踏み出せるのでしょうか?
こちらの答えは、専門家への相談です。
これがまさに借金問題解決への第一歩です。

お金の問題というのは非常にデリケートであるだけでなく、自分自身では把握できないことがたくさんあります。
たとえば、一ヶ月の返済が10万円あるけど、食費を月1万円まで削ればまだまだ返済できるといったように、自己破産への線引きをすることができないのです。
これに対して専門家であれば、これ以上は健全な生活とは言えないから自己破産が必要だといった線引きをすることができます。
自己破産をするには「支払い不能状態」である必要があるのですが、どこまでいけば支払い不能と言えるのか?を判断するには専門知識が必須です。

また、自己破産とまではいかなくても、債務整理には「任意整理」や「個人再生」といった別の借金問題解決の方法が残されています。
支払い不能状態とは言えない場合であっても、借金問題はすべて解決できます。そのためには専門家への相談がきっかけになるのは間違いありません。
上記にてお金の問題はデリケートであると言いましたが、専門家には「守秘義務」といって相談者や依頼者から得た情報を他言してはならないといった職務規定があります。
どこの法律事務所であっても相手が弁護士である以上、安心して相談できる仕組みになっていますので、どうか心配することなく第一歩を踏み出していただけたら幸いです。

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