自己破産を家族に反対されている場合

imasia_5743678_S

一般的に、自己破産という言葉を聞いて良いイメージを持つ方は、ほとんどいないのではないでしょうか?
際のところ、自己破産は違法な手続きでもグレーな手続きでもありませんので、こうした認識をあまり持ってほしくないというのが専門家側の本音です。
しかし、現実には、「自己破産だけは止めて」といったように、家族に反対されてしまうことだってあります。
では、自己破産を家族に反対されてしまった場合は、どのように対処すればよいのでしょうか?

自己破産が必要かどうかを良く検討する

どうしても家族に自己破産だけはしてほしくないと言われてしまったのであれば、まずは自身にとって自己破産が必要かどうかを検討することからはじめてみましょう。

ただし、本当に自己破産が必要なほど経済状況が悪化しているのであれば、いくら家族に反対されていようとも自己破産の手続きは取るようにしてください。
というのも、いくら頑張っていても現実には返しきれない借金はあります。
多額の借金をいつまでも背負っていたために、自殺といった選択肢に進んでいってしまう方がいるのも事実です。
よって、いくら家族に自己破産を強く反対されていたとしても、どうしても手続きが必要な状況はあるのだということを、必ず忘れないようにしてください。

自己破産が必要かどうかの判断基準

自己破産が必要かどうかの基準は、数ヶ月分の収支状況から判断するのが良いです。
実際の自己破産手続きの中でも、2ヶ月分(裁判所によって運用の違いはあり)の収支を家計全体の状況として申立書に記載します。そして裁判所は、この申立書をもとに自己破産を認めるかどうか判断しているため家計の状況は重要な判断要素の1つなのです。

一般的に、1ヶ月の収入のうち3分の1程度が返済に消えているとなると、かなりひっ迫した状況にあるといえます。
もちろん家賃だったり、食費だったりといったその他の要素も鑑みたうえで判断したほうが良いのですが、どうしても「節約」といった個々の価値観違いが生じてしまうため、自分自身で正確な判断をするのは難しいのが実情です。

そこで、正確な判断が必要だと感じた場合は、専門家に相談するようにしましょう。専門家であれば、客観的かつ専門的な目線から収支状況を鑑み、自己破産が必要かどうかの正確な判断をしてくれます。

自己破産の了解を得るために必要なこと

しかし、いくら自己破産が必要だと判断されたとしても、どうせ手続きに臨むのであれば、家族の了解は得たいものです。そのためには、なぜ自己破産が反対されているのか考えてみましょう。

自己破産に反対する方というのは、その多くが自己破産の手続きを正しく理解していません。
正しい理解がないため、自己破産に対してマイナスイメージばかりが先行し、拒絶しているのです。
もちろん、自己破産にはそれなりのデメリットを伴うことになりますが、借金がなくなるという多大なメリットから見ればどれも小さなものです。

今現在抱えている借金返済の苦しみから解放されることのほうが本当に必要だということを理解してもらいましょう。
家族対しては、自己破産についての正しい理解を得ることが何よりも大切になっています。

自己破産で生じるデメリットについて

では、自己破産をすることで具体的にどういったデメリットが生じるのでしょうか?
自己破産では、主に4つのデメリットが生じることになっているので、それぞれ詳しくみていきましょう。

1.新たな借金が数年間できない

自己破産すると、個人信用情報機関にその事実が事故情報として記録されることになります。
貸金業者の多くは、借入やローン審査時に事故情報がないかを紹介し、個人の信用情報をチェックしているので、この情報が抹消されるまでの期間は借り入れが非常に困難になります。
自己破産の場合、抹消までは5年間と正確に明記している個人信用情報機関もありますが、明記されていない機関もあり、一般的には5~7年程度と言われています。

確かに不便さを強いられることになりますが、今以上に借金が増えることはないと考えれば、それほどのデメリットではありません。
増え続けた借金が自己破産により清算され、それ以降、借金が増えることがないと考えると、まさに新生活のスタートと言えるのではないでしょうか。

2.一定以上の財産が処分されてしまう

自己破産すると、時価で20万円以上の財産がある場合、原則、換価され債権者に配当されてしまいます。
つまり、自宅など高価な財産を保有している場合、すべて失ってしまうということ。

当然、引っ越しを強いられることになりますが、自己破産をしないでいても自宅はいずれ競売(債権者が強制的に売りに出してしまうこと)にかけられてしまいます。
であれば、自らの意志で自宅を売りに出す任意売却といった方法を併用し、引っ越しの負担を軽減することで、ある程度は対策可能です。また、もともと高価な財産がない方にとって、こちらのデメリットは関係ありません。

3.官報に住所氏名が掲載されてしまう

官報というのは、国が慣行する新聞のようなもので、法律の改正や施行といった国が出した決定についての情報がまとめられています。
自己破産をすると官報に、自己破産の事実とともに住所氏名が掲載されてしまうのです。
とはいえ、官報は購読料のかかる紙面ですし、一般の方向けに作成されているわけでもなく、購読者は圧倒的に少ないです。
よって、官報への掲載がきっかけで自身の周りに自己破産を知られてしまう心配はまずないと言えるでしょう。

4.資格・職業が制限される

自己破産は手続き中に一部の資格・職業が制限されることになっています。
具体的な期間としては、裁判所への申し立て後、手続きの開始決定が出てから、免責決定が確定されるまでとなっています。
一般的に自己破産の手続きは3か月~半年程度で終了するため、この期間だけ制限された資格・職業から離れていれば、その後は「復権」といって制限は解除されます。
一時的なものなので、自己破産後もデメリットとして残り続けるものではありません。

自己破産はデメリットが過剰に勘違いされがち

上記のように自己破産という手続きは、将来的に不利益を続けるようなデメリットは存在していません。
しかし、自己破産すると一文無しになってしまう、戸籍に記録されて選挙権が失われてしまうなど、数多くの勘違いにより一層のマイナスイメージが拡大してしまいました。
これらはすべて正しい知識を持っていない方の勘違いでしかありません。
自己破産に反対する方の多くは、こうした勘違いを持っているためと言えるでしょう。
よって、この勘違いを解消しさえできれば、家族の協力のもと自己破産手続きを進めることも可能となっています。

専門家に説明をしてもらうという方法

とはいえ、専門家でない者からの説明には限界がありますし、なにより信じてもらえないこともあります。
こういった場合は、専門家に説明をしてもらうという方法もあります。
手続きを依頼した専門家に事情を伝え、家族に対して自己破産についての説明をしてもらいましょう。
専門家の口から説明されると、説得力もわかりやすさも段違いとなりますので、これがきっかけとなって自己破産に協力してくれるようになった、という例は多く見受けられています。
どうせなら、家族の協力のもと、自己破産手続きに臨めるに越したことはありませんので、可能な限り理解してもらう努力をしましょう。

 

コメントは受け付けていません。

サブコンテンツ

このページの先頭へ