自己破産に必要な書類について

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自己破産の手続きにはどういった書類が必要になるのでしょうか?
弁護士に作成してもらう書類と、自ら取得しなければならない書類がありますので、それぞれ細かく見ていきましょう。
今回は、自己破産に必要な書類についてまとめてみました。

破産手続開始・免責許可申立書

まずは申立書がなければ裁判所にて手続きを取ることができません。
自己破産では「破産手続開始・免責許可申立書」と呼ばれる書類を提出します。

これがいわゆる破産申立書のことです。

弁護士に自己破産を依頼する場合、申立書と共に委任状が必要になることも覚えておきましょう。
裁判所での受け付けは以下に説明する書類に不備があってもいったんは受け付けてもらえますが、破産申立書がなければ受け付けてすらもらえません。
自己破産申し立ての中でもっとも重要な書類となります。

個人申立の場合、破産申立書に不備があると突き返されてしまう可能性が十分にあるのですが、専門家に依頼していた場合、不備のない申立書を作成してもらえます。

住民票と収入証明

住民票と収入証明は、自ら取得しなければならない書類の1つです。
専門家であれば住民票の取り寄せはそれほど苦労なくできますが、収入証明については簡単に入手できる書面ではないため、セットで専門家からお願いされる書面となっています。

セットでお願いされる理由というのは、住民票が市区町村役場にて取得できるのは周知の事実ですが、実は収入証明も同じく市区町村役場にて取得ができます。
これを「課税(非課税)証明書」と言います。

もちろん収入証明としては、職場から出される源泉徴収票でも構いませんが、どうせ住民票を取得するのであれば課税証明書も併せて取得してしましょう。

なお、住民票の住所地と現在の居住地が異なる場合は、居住証明書が必要になります。
これは世帯主から署名捺印をもらわなければならないため注意してください。

その他、自分名義でない居住地の場合も、名義人の署名捺印がある居住証明書が必要になる場合もあります。こちらは裁判所の判断となっていますので、必ず求められるわけではありませんが、専門家に必要だと判断された場合は、世帯主や名義人にお願いしましょう。

債権調査票

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次が債権調査票です。
こちらは、弁護士が債権者から取得してくれる書類の1つです。自ら取得する書面ではありませんので、参考程度に頭に入れておくとよいでしょう。

債権調査票は、専門家が債権者に対して行う受任通知の送付と同時に請求するのが一般的です。
受任通知の送付が行われるのは、自己破産手続きに着手したときとなるので、手続き依頼と同時に取得が開始する書面といえます。
各債権者から債権調査票に、現在自らが持っている債権額を記載してもらい、債権者ごとの内訳と合計額を裁判所に報告します。

中には債権調査票を提出してこない債権者もいますが、債権調査票がそろわなかったとしても、免責の効果は及ぶことになっていますのでご安心ください。

なお、裁判所への自己破産申し立て後、改めて債権者が債権額を届け出ることもあります。これを「債権届出書」といいます。借金には遅延損害金や利息がつきますので、専門家が受任通知を出した段階と、自己破産の申し立て時には金額が異なることになります。

通常、免責決定が出てしまえば、もともと債権調査票に記載されていた金額に遅延損害金や利息が追加されていたとしても関係はありません。
しかし、破産者にある程度の財産があり、配当が出る可能性がある場合、債権額に応じて平等に按分されますので、少しでも多くの金額を回収しようと債権届出書に金額を上乗せして届け出ることがあるのです。

資産がわかるすべての書類

自己破産では自身の資産状況を報告しなければならないため、それを証する書類が必要となります。
たとえば、預金通帳であったり、車検証であったり、不動産を持っていれば不動産登記簿謄本が必要になります。
その他にも、退職金規定生命保険の証書が必要になることもあります。
こちらはケースバイケースとなっていますので、弁護士と相談しながら準備しましょう。

なお、預金通帳の場合は、提出した通帳の写しに合算記帳部分があると「取引明細書」の提出を求められます。こちらは銀行で取得しなければならないので覚えておきましょう。

次に、車の場合は、車検証だけでなく査定をお願いされる場合もあります。
自己破産の手続きでは、時価で20万円以上の車は財産として取り扱われます。
逆に言えば、査定をうまく利用して20万円以下だと証明できれば、そのまま車を保有していても問題ないということです。

最後に、不動産の場合も査定をお願いされるのが原則です。
ただし、車の場合と違って、20万円以下の不動産というのはまずありませんので、手元に残すのは困難といえるでしょう。
自宅といった不動産を維持したい場合(ローン支払い中であっても)は、自己破産ではなく個人再生の申し立てを検討するのが一般的です。

破産の事情や現在の状況が説明できる書類

その他、破産の事情や現在の状況が説明できる書類があれば裁判所に提出します。
たとえば、支払い困難によって生活保護を受けているのであれば生活保護受給証明書、リストラにあい返済が苦しくなったのであれば解雇通知書など、こちらもケースバイケースとなっているため、弁護士と相談しながら準備をするのが良いです。

免責不許可事由があっても虚偽申告はしない

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自己破産において免責決定を得るためには、どういった経緯で破産へと至ったかというのは重要な要素の1つです。
特に免責不許可事由があるかないかを裁判所は重要視します。

免責不許可事由とは、過剰なギャンブルやショッピングといった浪費行為、財産の隠匿や偏波弁済(特定の債権者にだけ返済する行為)などを指しています。
破産に至る経緯でこうした事実があった場合、それを隠して申し立てしたとしても、預金通帳や貸金業者との取引履歴に不明瞭な点があれば裁判所から指摘がありますし、破産手続きを行うために選任される、破産管財人による調査で公になってしまうのがほとんどです。

虚偽申告をしていたとなると、裁判官に悪い心証を与えることになりますし、なにより依頼している専門家を裏切る行為になります。
信頼関係にヒビが入ってしまうと、その後の手続きに悪影響を与えますし、場合によっては依頼を断られてしまうこともあります。
専門家や裁判所に対して虚偽の申告はしないようにしましょう。

免責不許可事由があっても免責は出る

では、虚偽申告をしなかった結果、免責不許可事由があるとして免責決定が出なかったら意味がありません。なんとかして虚偽申告をして免責決定を得ようとする方がいてもおかしくはありません。

しかし、現実には免責不許可事由があったとしても、最終的にはほとんどの場合で免責決定が出ることになっています。
自己破産手続きの中で、虚偽のない破産へ至る事情、現在の経済状況、借金を積み重ねたことへの反省、今後の展望など、さまざまな観点から裁判官が免責相当であると判断すれば、「裁量免責」という決定が出されることになっています。
よほどのことがなければ、たとえ免責不許可事由があっても免責決定は出されることになるのでご安心ください。

専門家のサポートのもと、必要書類をしっかりと集め、下手な嘘をついたり、提出書面を改ざんしたりといったことはせず、真摯に破産手続きを向き合うことも失敗しないためには必要です。

 

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