過去に自己破産しているが過払い請求はできるのか?

過去に自己破産し、借金の支払い義務がなくなっているのは良いのですが、実はその当時の債権者に対して過払い金が発生していたとしたら、すでに自己破産を終えている債権者に対して過払い請求はできるのでしょうか?

この答えは、当時の債権者に対しても過払い請求は可能です。

ここで問題となるのは、自己破産当時、債務者が過払い金の存在を知っているにも関わらず、意図して請求していなかったかどうかです。
過払い金が発生していることを知っていながら、自己破産時に請求をしていなかったとなれば、財産の隠匿行為に該当します。
しかし、返済に困って自己破産したという方が、請求できる過払い金を放置して自己破産などするはずがありません。

貸金業者は過払い金を知っていた可能性が強い

上記のように、自己破産する者が過払い金を知らなかったのであれば仕方がありませんが、貸金業者は過払い金を知っていた可能性が強いです。
そもそも貸金業を営む貸金業者が過払い金の存在を知らないはずがありませんし、引き直し計算(過払い金を求める計算のこと)も事前に行っていた可能性が強いです。
しかし、それを知っていながら、自己破産の手続き時に過払い金が発生していることを申立人に告げず、自己破産を傍観していたにすぎないのです。

わかりやすく言えば、その貸金業者に対してなんら返済義務がなかったにも関わらず、自己破産手続きの対象にしてしまったということ。
とはいえ、本来は自己破産手続きの対象にする必要すらなかったわけですから、自己破産したことにより何かしらの法的効力が及ぶことはありません。
つまり、過去に自己破産の対象としていた債務であっても、過払い金が発生しているのであれば自己破産とは関係なく請求が可能というわけです。

過払い請求しても過去の免責決定が取り消されることはない

そして、実際に過払い請求をして手元に現金が入ってきたとなれば、言いかえれば自己破産当時にも得られた可能性もあった現金です。
つまり、自己破産をしなくても済んだ可能性があります。

貸金業者との関係が問題ない旨は上記で説明しましたが、もう一点心配になるのが、過払い金を手に入れることによって、過去の免責決定が取り消されてしまうのでは?ということ。

しかし、この心配は必要ありません。

そもそも、貸金業者側が過払い金を知りながら傍観していたのが原因なので、後から過払い金が手に入ったとしても、それが免責決定を取り消される理由にはなりません。

確かに過払い金の存在に気付けなかったのは、申立人側にも問題があったと言えますが、一昔前(平成17年より以前)までは専門家も裁判所も過払い金についてそれほど敏感ではありませんでした。

現在は、自己破産の申立時、過払い金を算出する引き直し計算が行われていなければ、裁判所側から指摘が入る取り扱いになっていますし、そもそも専門家が過払い金の存在に気付かないはずがありません。

過払い金請求がメジャーになった現在において、発生しているというのに放置されてしまうといった心配はないのでご安心ください。

過払い金の時効には要注意

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過払い金請求がメジャーになったのは、平成18年の最高裁判決によって過払い金が認められたことがきっかけです。

よって、この直後、若しくは、それ以前に自己破産をしていたのであれば、上記でも触れたように、債務者自身、裁判所、専門家が過払い金請求について言及しなかったことも無理はありません。
こうした理由から、当時、過払い請求しなかった事実があったとしても、財産の隠匿に該当することもなく、免責決定が取り消される要素は一切ないということ。

ただし、過払い金がまだ世に知れ渡る前に自己破産をしていた方は、過払い金の時効に注意しましょう。

過払い金は最後の取引から10年で時効により請求できなくなってしまうため、少しでも思い当たる節がある方は、すぐにでも専門家に調べてもらうようにしてください。

時効前に気付けば時効の中断が可能

なお、時効前に過払い金の存在に気付くことができたとしても、貸金業者に対して請求しているうちに時効期間を経過してしまう恐れがあります。
しかし、こういった場合は、時効の中断措置を行えば問題はありません。

過払い金請求の時効は10年間と定められていますが、内容証明郵便による請求の意思表示によって半年間は時効を延長させることが可能となっています。

さらに、半年の延長を持ってしても貸金業者側から支払いを受けられない場合は、裁判手続きを利用することによって時効自体を中断させることができます。
一度、時効が中断されれば、当該裁判手続きが終了するまでは時効の経過が再開されることはありません。

過払い金請求は、過去の判例をみても請求側が圧倒的に有利となっていますので、裁判にまで発展して負けることはまずないといえます。
専門家が介入しているのであれば、一層負けることはありません。

また、裁判手続きをすることによって、貸金業者側からより請求側に有利な内容で和解案が提示されることもあります。
過払い金に対する貸金業者の対応は、業者毎にも異なるのですが、裁判手続きにまで発展した場合、ほとんどのケースで裁判前よりも高額の返還を和解案として提示してきます。

それほどに裁判というのは、過払い金請求にとって有用なのです。

時効期間が経過すると請求ができない

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では、すでに時効期間が経過してしまった場合はどうでしょうか?
この場合は、貸金業者に対して過払い金請求をすることは出来ても、返還を受けることはまず無理です。

時効の主張をするには「時効援用」という手続きが必要になるのですが、貸金業者側は間違いなく時効援用を行ってきます。
法律の世界には、「権利の上に眠る物は保護に値せず」という格言があります。

今まで請求できる状態だったにも関わらず、それをしないでいたのだから権利を奪われても仕方がないという意味です。
こればかりは専門家でもどうにもなりませんので、すでに時効が経過してしまった過払い金請求をしてほしいといった依頼を受ける専門家はいません。
よって、過去に自己破産していて過払い金の心当たりがあるという方は、1日でも早く過払い金の調査をする必要があります。
時効期間が1日でも過ぎてしまえば、もう請求はできなくなります。

専門家への相談はお気軽に

上記のように、過去に自己破産している方がその当時取引していた貸金業者に対して過払い金請求する場合、ほとんど時間は残っていないケースが大半ですが、専門家への相談となると敷居が高いと感じてしまう方も多いのではないでしょうか?
ただでさえ法律という世界は、日常生活の中でなにかしらのトラブルに巻き込まれなければ踏み入ることがほとんどないため、抵抗がある方が多いのも仕方がありません。

過去に自己破産した方であっても、期間経過によってもう一度相談するのは気が引けると感じる方もたくさんいらっしゃいます。
しかし、現在、法律の専門家への相談は一般の方が思っている以上に敷居が低くなってきています。
多くの事務所が無料法律相談を掲げ、報酬の自由化の影響もあり、顧客を得るために低額で依頼を受け付けている事務所も中にはあります。

自身に合う弁護士を探すのは簡単ではありませんが、過去に自己破産した方の過払い金請求については緊急を要することがほとんどです。早急に相談予約を取りましょう。

 

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