会社に知られることはほとんどない

ビジネスシーン

「自己破産が会社にバレてしまえば解雇されてしまうのでは?」
こちらは、自己破産を検討している多くの方が不安に感じる要素の1つと言えるでしょう。

自己破産と聞くと、良い印象を持つ一般の方はほとんどいないため、それが会社に知られてしまえば不利益を被ることになってしまうと考えるのは、いたって自然といえます。
「自己破産をするような人間はうちにはいらない」
こんな現実を突きつけられるのでは?と不安に感じている方はたくさんいらっしゃるのです。

では、そもそも自己破産は会社にバレてしまうものなのでしょうか?
また、たとえバレたとしても解雇されてしまうようなことがあるのでしょうか?
今回は、自己破産をした場合の会社への影響について細かく見ていきましょう。

自己破産を会社に知られることはほとんどない

自己破産という手続きは、官報にて公表されることになっていますが、官報なんてものをいちいちチェックするのは、よほど特殊な会社以外にはありえません。
官報とは、国が刊行している新聞のようなもので、国が出した決定や法律の公布や改正といった情報が掲載されています。
とはいえ、弁護士といった法律の専門家ですら、官報を購読している方のほうが少ないくらいです。
となれば、一般の会社で官報を購読しているのはかなり稀です。

また、官報は全国の裁判所での自己破産情報が載るため、その情報量は膨大です。
それをいちいち自身の会社の人間がいないかなどとチェックするのは時間の無駄ともいえます。

よって、自ら口を滑らせでもしない限りは、会社に自己破産をした事実が知れてしまうことはまずありません。
ただし、会社から個人的な借入があった場合は例外になるため要注意です。

会社から借り入れがある場合は要注意

会社に借入があるとなれば、会社が自己破産手続き上の債権者となってしまいますので、まず間違いなく知られてしまうことになります。
自己破産の申し立てを裁判所にした後、各債権者宛てに「破産手続き開始決定」といった通知が出されることになります。
これはつまり、申立人を破産者とし、自己破産の手続きを開始することにした旨を、各債権者に通知するということ。
となれば、当然、債権者となっている会社宛てにも裁判所からの通知が届くことになります。

また、専門家に自己破産手続きを依頼した場合も、着手の際に、「受任通知」といった書面にて自己破産ないし債務整理手続きに着手したことを告げる通知が出されることになります。

会社からの借り入れがある場合、知られずに手続きを進めることはできないため、せめて事前に説明しておく必要があるといえます。
自ら説明するのも良いですし、専門家に代わって説明や書面を作成してもらうのも良い方法です。
とはいえ、会社全体に通知が出されるわけでもありませんし、知られる心配があるのは会社の中でも一部の人間です。

自己破産を理由に解雇することはできない

会社に自己破産を知られてしまった場合、一番気にしてしまうのが、解雇されるのか?についてです。
しかし、会社側は自己破産を理由に社員を解雇することはできません。
自己破産を理由に解雇する行為は、労働基準法における不当解雇に該当しています。

そもそも労働者が会社側に提供する労働力と、労働者が自己破産したこととは一切の関係がありません。
たとえ、契約書に自己破産した場合は契約を解除するといった記載があったとしても、上記でも触れたように不当解雇に該当する違法な契約になるため、無効の主張が可能です。

もし、それでも不当解雇されるようなことがあれば、会社に対して解雇の取り消しを請求できますので、そういった場合は必ず専門家に相談をするようにしましょう。
とはいえ、解雇されなかったからといって、会社に自己破産を知られてしまうのは非常に辛いところです。
よって、可能な限り会社に知られることがないよう、手続きを進めるようにしましょう。

自己破産の職業・資格制限には要注意

上記のように、自己破産を理由に解雇されることは法律上ありえませんが、会社に知られてしまったとなれば、転職を検討する方がいてもおかしなことではありません。会社の上層部だけならまだしも、同僚や後輩に知られてしまったとなれば、居づらくなってしまうのは仕方がありません。
しかし、転職を検討する際、必ず注意しなければならないことがあります。それが、自己破産の手続き中は一部の職業・資格制限を強いられるということです。

主に大きな責任を背負うことになる(信用が必要になる)資格、お金を取り扱うことが多い職業などがこちらに該当しています。

簡単にご紹介すれば、行政書士や土地家屋調査士といった士業、警備員や生命保険募集人といった信用やお金を取り扱う職業に関しては、どうしても制限されてしまいます。
よって、自身の職業や資格がこの制限に該当していた場合、免責許可が確定するまでの間は、自由に仕事をすることができなくなってしまいます。

自己破産という手続きは、早ければ3ヶ月程度、長くても半年程度で終わることが多いので、この期間に関しては制限され続けてしまうため、注意が必要です。
このように、制限自体は一時的ではありますが、一度は会社を辞めなければならない事態も想定されるため、事前に会社側に理解を求めることが必要になる場面もあるかもしれません。

少しでも早く制限を解除されるために

その他、自己破産では遠方への長期間の旅行や引っ越しまで制限されることになり、裁判所からの許可を得なければ制限が解除されることはありません。
とはいえ、制限は自己破産の手続きがすべて終了するまでとなっています。

そこで、1日でも早く制限を解除されるためにはどういったことが必要になるのでしょうか?
ここで必要になってくるのは、専門家に依頼するのは前提として、必ず弁護士に依頼するということ。

弁護士であれば書類作成だけでなく、裁判所とのやり取りもすべて任せることが可能となっています。
裁判所とのやり取りに慣れていますので、個人で申し立てを行うよりもはるかに早く手続きを進んでいくことになります。

司法書士に依頼した場合、書類作成のみしかできないため、裁判所への申し立て自体は個人でした場合と同様の取り扱いを受けてしまうのです。
となれば、当然、手続きに戸惑うことも多く、制限される期間にも悪影響を及ぼしてしまうというわけです。

もちろん、司法書士に自己破産の依頼をすることが悪いというわけではありません。
司法書士に依頼した場合のほうが費用面で優遇されることもあるのです。

ただし、どうしても個人にかかってくる負担が弁護士に依頼した場合のほうが軽減されるのと、迅速な手続きを意識するのであれば、弁護士に依頼をするのが賢明と言えます。

自己破産の必要書類は手際よく集める

次に、自己破産手続きを早く進めていくためには、必要書類を手際よく集める必要もあります。
たとえ弁護士に依頼した場合であっても、預金通帳の写しや、家計状況の報告書、課税証明書や源泉徴収票など、本人でなければ取得が困難な書類が申し立てに必要となっています。

一般的に、弁護士に依頼後、裁判所への申し立てまでは早くても3ヶ月程度かかることが多いのですが、必要書類が集まらなければそれだけ申し立てが遅くなってしまいます。
会社への影響を気にするということは、昼間の時間帯は仕事でなかなか時間の都合がつかず、必要書類集めがはかどらないといった方もいるかもしれません。
しかし、そのまま放っておいても自己破産の手続きは進みません。
どこかで休みを取るなどして、手際よく集めてしまうのが、効率よく手続きを進めるためには必要と言えるでしょう。

ys

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