免責不許可事由とは

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自己破産は、借金の支払い義務をなくしてしまう手続きであるため、貸金業者といった債権者からすれば不利益を被ってしまうことになります。よって、債権者保護の観点からも、借金を積み重ねた事情次第では、免責が認められないこともあるのです。

どういった場合に免責が出ない可能性があるのかというと、「免責不許可事由」と呼ばれる事実があった場合です。

この免責不許可事由があるため、好きなだけ借金を作って自己破産をすればいいといった考えは通用しないことになっています。では、今回は免責不許可事由について詳しくみていきましょう。

免責不許可事由について

では、どういった場合に免責不許可事由に該当することになるのでしょう?
その主な要件を下記にて簡単にまとめてみましたので、ご参考にしてください。

ギャンブルやショッピングに多額のお金を使用する浪費行為

単に、自身の収入の範囲内で行う分には問題ありませんが、クレジットカードなどを使用して借入をしてまで行うとなると、免責不許可の対象となってしまいます。

返済をする気がない、または、できないことがわかっていて借入をする行為

はじめから返済するつもりなく、または、すでに自己破産することが決まっている(返済ができないとわかっている)状態で借入をする行為は免責不許可事由に該当します。

特定の債権者にのみ有利に返済をする行為(偏頗弁済)

自己破産では、特定の債権者にのみ返済する行為を偏波弁済として禁止しています。

たとえば、貸金業者からの借入以外にもご家族から借入がある場合、貸金業者への返済はしていないにも関わらず、ご家族にだけ返済することはできません。
貸金業者であろうとご家族であろうと法律上の債権者に該当し、自己破産手続きではすべての債権者は平等に取り扱われるのが原則です。

財産の隠匿、または、債権者に害を与える目的で財産を減らす行為

自己破産では、原則、時価で20万円以上の財産は清算されてしまうため、そのまま保有し続けることができません。

保有し続けたいがために財産を隠匿するようなことがあれば、免責不許可事由に該当し、免責がでない恐れがあります。また、本来であれば100万円以上の価値がある財産を、不当に安い金額(数万円など)で売却すると、配当を受けられなくなる債権者が出てきてしまうため、こういった行為も免責不許可事由として禁止しています。

裁判所に対して虚偽の報告をする行為

自己破産の手続きでは、ただ借金の支払い義務をなくしてほしいと申し立てるだけではありません。
原則、書面にて裁判所に自己破産へと至る事情や、過去からの現在の収支状況、 家族構成や居住地など、様々なことを報告しなければなりません。
ここで虚偽の報告があった場合、免責不許可事由に該当する行為があったとして、免責が出なくなってしまう危険があります。

1度得た免責許可決定確定日から7年以内に再度の免責許可を申し立てる行為

自己破産はいつでも何度でも認められるわけではありません。過去に1度免責決定を受けている場合、免責許可決定確定日(免責許可から2週間後)から、7年間以内の再度の自己破産申し立てに関しては免責不許可事由としています。
これらが主な免責不許可事由となるため、自己破産申し立て前は特に意識しておくと良いです。

免責不許可事由に該当していた場合

もし、上記したような免責不許可事由に該当していた場合、免責決定は絶対に出ないのか?と聞かれると、実はそんなことはありません。たとえ、免責不許可事由に該当していたとしても、裁判官が自らの裁量によって免責許可を出す、「裁量免責」と呼ばれる制度があります。

もし、免責不許可事由のある事案をすべて免責不許可としてしまえば、自己破産本来の趣旨である多重債務者の救済措置にならなくなってしまいます。そのため、自己破産手続きの中で反省が認められる場合に関しては、例外的に免責を許可されることになっているのです。

そして、裁量免責とはその言葉のとおり、裁判官が自らの判断(裁量)によって免責を許可することをいい、多重債務にありがちな過剰なギャンブルやショッピングといった事情を抱えている方の場合であっても、現実に裁量免責によって多くの免責許可が出されているのです。

裁量免責の許可をもらうためには


ただし、必ずしも裁判官が裁量免責を許可してくれるとは限りません。
裁判官が裁量免責を許可する判断基準としているのは、債務者の態度に他なりません。

自己破産の手続きの中では、「審尋(しんじん)」といって、債務者と裁判官が面接する機会が何度(原則は2度、場合によって回数に上下あり)か設けられています。
裁判官はそこで、債務者にいくつか質問をし、その回答と態度を見ながら誠実かどうか、反省しているかどうかなどを判断し、免責許可とするのが妥当かどうかを判断しています。

もしここで問題があると、最悪の場合、免責不許可とされてしまうケースもあるため、審尋は非常に重要な手続きの1つです。実際に審尋に臨む際は、派手な服装は避け、清潔感のある服装を心がけ、裁判官からの質問には可能な限り丁寧に答えるように心がけましょう。

裁量免責を求める場合は弁護士に依頼

なお、少しでも裁量免責の可能性を上げたいのであれば、弁護士に依頼をしたほうが確実といえるでしょう。というのも、弁護士であれば審尋に立ち会うことが許可されているのです。

自己破産手続きを受け付けている専門家は、弁護士と司法書士がいますが、司法書士の場合、手続きの「代理」を行うことはできず、申し立てはあくまでも本人名義で行うことになります。

となれば、裁判所とのやり取りはすべて自ら行わなければなりませんし、審尋も当然、一人で臨むことになります。
稀に、司法書士の同席を認める裁判官もいるようですが、必ず同席できるわけではありません。

一方で、弁護士であれば手続きを本人の代理で行うことができるため、裁判所とのやり取りもすべて任せることが可能です。
審尋は本人との面接になるため、代理人である弁護士だけの出頭では足りませんが、同席が認められていますし、本人の代わりに発言することも認められています。たとえ、裁判官に意地悪な質問をされたとしても、弁護士が隣についていれば、適切な対応をしてもらうことができるので、面接時も心強い存在となってくれます。

自分に合った弁護士探しは無料相談を利用する

上記のように、弁護士に自己破産を依頼した場合は、大きな恩恵を受けることが可能となっています。
ただし、自己破産という手続きの性質上、どうしても弁護士との密なやり取りが必要になってしまうため、依頼するのであれば自分に合った弁護士を探す必要があります。

とはいえ、どのように弁護士を探せばよいのかわからない方がほとんどではないでしょうか。

近年、弁護士は報酬と広告掲載等の自由化がなされ、その影響もあってか無料で法律相談を実施している事務所が増えてきています。自己破産を依頼する場合、資金的な余裕がないケースがほとんどであるため、弁護士探しは無料相談を利用するのがもっとも賢明です。

弁護士といっても数多くいるため、自分に合った弁護士を探すのは大変かもしれませんが、逆に言えば無料相談の数だけ、弁護士と巡り合うチャンスがあるということ。
無料相談をうまく利用して、信頼できる弁護士に依頼するのが自己破産を成功させる近道と言えるでしょう。

 

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