自己破産とマイナンバー制度の関係

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平成28年からマイナンバー制度が本格的にスタートすることになります。
では、このマイナンバー制度と自己破産にはどのような関係があるのでしょうか?
マイナンバーを職場などに知られることで、現在ある借金の総額や過去に自己破産をした経緯などを把握されてしまうことがあるのでしょうか?
今回は、自己破産とマイナンバー制度の関係について詳しくご説明していきます。

そもそもマイナンバー制度って?

まずはマイナンバー制度について簡単におさらいしておきましょう。
マイナンバー制度とは、簡単にいえば社会保障と税金、そして災害対策の3つの分野で利用されるために作られました。具体的には、今まで行政機関ごとに管理されていた個人情報をマイナンバー1つで管理できるようにし、様々な手続きを簡易化、効率化しようというものです。

たとえば、年金に関する申請をする場合は、年金事務所に行くだけでなく、市区町村役場などで収入証明(課税証明書など)や住民票を取得してから手続きを行う必要がありましたが、これらの関係機関がすべてマイナンバーによって統一されると、いちいち市区町村役場まで行く手間が省けるのです。
1つの手続きをするのに、何回もいったりきたりさせられていたのをマイナンバーのひも付けによって、1か所で手続きが行えるようになるということ。
これだけを聞けばとても有益な制度にも感じられますが、実際には情報漏えいを不安視する声も多く見受けられます。この不安の1番の理由は、給与支払いの関係上、会社といった給与支払い者にマイナンバーを通知しなければならないだめです。

会社に自己破産を知られてしまう?

マイナンバーを通知したことにより、過去の自己破産や現在の借金額を会社側に把握されてしまい、こうした事実が業務上も不利に働き、会社をクビにされてしまうのでは?
こういった不安を抱いている方も多いのではないでしょうか?法的に言えば、たとえ過去の自己破産や現在の借金額を会社側に把握されたとしても、それを理由にクビになどは出来ません。
これは不当解雇という立派な不法行為(他人に損害を与えるような違法行為のこと)に該当します。もし、このようなことがあれば、解雇の取り消し請求も可能になっているためご安心ください。

とはいえ、たとえ解雇が取り消しになったとしても、なんとなく肩身の狭い思いを強いられてしまうのでは?といった不安を拭いさることはできませんね。
それでは、以下にてマイナンバーを会社側に通知するとどうなってしまうのかをご説明します。

マイナンバーを通知するとどうなる?

会社側は確かにマイナンバーという個人情報を取り扱うことになりますが、原則として誰にどの程度の給与を支払ったのか?以外のことに使われる心配はありません。
そして、個人情報保護の観点からも、マイナンバーの管理は厳重に行わなければならないと定められています。

また、会社は単に給与額を国側に通知するだけであって、マイナンバーを利用して国経由で情報を得たりはできなくなっています。たとえば、知ったマイナンバーを不正に利用して、勝手に住民票を取得したり、公的な申請を行ったりといったことはできません。

つまり、マイナンバーというのは、会社と国をつないで何かしらの手続きに用いるのではなく、会社から国への支払った給与の報告という単なる一方通行でしかないということです。たとえ会社側にマイナンバーを通知したとしても、原則として何か不利益を被ることはありません。
また、会社以外の他人にマイナンバーを知られたとしても、ただ個人のマイナンバーを知っているというだけでは何もできません。マイナンバーカードを所持し、初めて公的に利用ができるのです。
また、マイナンバーカードには写真も付いていますし、紛失した場合は新たなマイナンバーが支給されることになっているので、不正に利用される心配はまずないでしょう。

自己破産との関連性はほとんどない

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では、マイナンバー制度と自己破産ではどのような関連性があるのでしょうか?
上記のように、たとえマイナンバーを他人に知られたとしても、利用できることはまるでないといっても過言ではありません。よって、結論から言えば、現時点で自己破産とマイナンバー制度には関連性はまるでない状態と言えるでしょう。
そもそも、自己破産歴をマイナンバーで管理するメリットはまるでありませんし、現時点においても自己破産は官報にて情報公開がされています。

マイナンバー制度は、借金の把握のために用いられるのではなく、いわば国が個人の収入を把握するために用いられるといっても過言ではないのです。税金分野でのマイナンバー制度の意義は、まさに収入の把握にあります。つまり、国にいくら借金があるなどと知られる心配はありませんし、マイナンバーを通知しなければならない会社側に、借金の事実が知られる心配もありません。
ということは、当然ながら、過去の自己破産歴なども調べることは出来ません。

将来的にどうなるかは定かではない

上記のように、現行法ではマイナンバー制度と自己破産をはじめとする債務整理手続きがひも付けされることはありません。何かが変わるわけではないのでご安心ください。
しかし、将来的には銀行といった金融機関とマイナンバーが結びつく予定もありますし、この先どうなるかわからないというのが現状です。といっても、マイナンバーのそもそもの目的は行政手続きの効率化にありますので、借金の事実や自己破産歴などはまるで関係がありません。

今後、消費者金融と国が結び付くようなこともまずないと言えるでしょう。
よって、将来的に見ても自己破産とマイナンバー制度が結びつく心配はなさそうです。

しかし、マイナンバー制度の導入によって、自身の借金が他人に知られてしまうのでは?と不安になるような方は、経済的に不安定である可能性が非常に強いです。
自己破産とまではいかなくても、債務整理手続きが必要な状況にあるのであれば、解決は早いに越したことはありません。

専門家に相談し迅速な解決を

上記で触れたように、現状はマイナンバー制度と自己破産の関連はありませんし、将来的にもまずないと言えます。しかし、今回のようにいつどのような法改正されるかはわかりません。
借金問題に悩まされているのであれば、不利な法改正がある前に必要な手続きに着手しておきましょう。

とはいえ、一般の方が自己破産手続きを自身で行うには時間がかかりすぎてしまいます。専門知識を持っていなければ、裁判所で行う自己破産を最後まで終えるのはまず困難です。

そこで、借金問題に悩まされている方は、そのまま燻っているのではなく、少しでも早く専門家に相談し、迅速な解決を試みましょう。専門家であれば、適正な債務整理手続きを判断してくれますし、弁護士への依頼であれば裁判所での自己破産手続きを代理で行ってもらうことが可能です。
自己破産の場合、原則、2度は裁判所へ足を運ばなければなりませんが、弁護士であれば同席してもらえるため心配無用ですし、足を運ぶ回数が減るケースも実際にはあります。
もちろんマイナンバー制度への不安も相談できますので、今抱えている不安はほとんど解決することになるでしょう。また、専門家の多くは他士業との繋がりも深く、マイナンバー問題であれば専門の税理士を紹介してもらえる場合もあります。

なによりも相談、これが問題解決に重要です。

 

ys

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