自己破産にはどういった書類が必要になりますか?

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質問:返済に追われることに精神的限界がきてしまいました。
少しでも早く自己破産をしたいと考えています。
弁護士さんにお願いしようと思っているのですが、事前に必要となる書類を自分で集めておきたいのです。
自己破産にはどういった書類が必要になりますか?
早く借金から解放されたいので、事前にできることはなんでもしておきたいです。

回答:かなり精神的に参っているようですね。
確かに事前に自己破産に必要となる書類を集めておけば、手続きもスムーズ進むと言えるでしょう。

しかし、あまり早く集めてしまっても、再取得になってしまう書類もあるため注意が必要です。
申し立てには直近の日付のものが必要になる書類も多いのです。

そこで、まずは弁護士が自己破産に着手した時点で、貸金業者からの直接の請求は一切こなくなるため、精神的なゆとりを持って手続きを進めていけますので安心ください。
さて、自己破産に必要になる書類ですが、自身で集めなければならない書類としては具体的に以下のものとなっています。
いずれも取得方法と一緒にまとめてみました。

住民票と収入証明

自己破産に必要な書類として、まずは「住民票」と「収入証明」が必要となります。
ここでいう収入証明というのは、自営であれば確定申告書、給与を得ているのであれば課税証明書か源泉徴収票のことを言います。
このうち、課税証明書は市区町村役場での取得が可能となっていますので、住民票と一緒に取得してしまいましょう。
ただし、住民票の場合は申し立て前3ヶ月以内のもの、課税証明書も最新年度のものが必要になりますので、あまり早い段階で用意しておいても取り直しになる可能性があります。
申立のタイミングはいつごろになるのかを依頼した弁護士に相談しながら、用意しておくように心がけましょう。

居住証明書

現実には、住民票と実際の居住地が違っていることがあります。
よって、現在自身がどこに住んでいるのかを証するために「居住証明書」が必要になる場合があります。
居住証明書として有効といえる書面は、賃貸借契約書が代表的となっています。

また、親もとなどに住んでいて自分名義の賃貸借契約書がないといった場合は、自身が住んでいることを証明するために、その居宅の所有者から署名捺印入りの居住証明書を作成しましょう。
その他、自宅を保有していれば、その土地建物の登記簿謄本や評価証明書、場合によっては不動産の査定書も必要になってしまうので、何が必要かは弁護士に確認しましょう。
なお、書式は裁判所ごとに定められているわけではないので(指定の書式がある裁判所もあります)、依頼している弁護士に用意してもらってください。

預金通帳

自己破産では、現在の預貯金額を裁判所に確認してもらうために、自分名義の預金通帳の写しをすべて提出することになっています。提出しなければならない預金通帳の期間については1年か2年が多いのですが、裁判所ごとに運用が異なっていますので注意しましょう。

また、最近では使っていない預金通帳であっても、自己破産へと至る理由を説明する上で必要になれば、提出を求められることもあるため、可能な限り用意しておきましょう。
なお、一括記帳があった場合は、その期間の取引明細が必要になってしまうことも覚えておきましょう。取引明細書は直接銀行にて取り寄せる必要があり、手数料もかかってしまいます。

その他、必要に応じて取得する書類が異なる

上記は、自己破産の手続き時には必ず提出する書類です。
しかし、その他にも、生活保護費を受給しているのであれば、生活保護受給証明書が必要になりますし、病院にかかっているのであれば、診断書通院証明といった書類が必要になることもあります。
生命保険に加入しているのであれば、その証券が必要になりますし、解約返戻金があるのであれば、現時点で解約した場合、いくらの返戻金が生じるのか?といった書類も必要になります。

このように、自己破産に関わることであれば、それを説明するための書類がその都度、必要になってしまいます。
特に、資産関係を説明するためには多くの書類が必要になりますので、上記以外に自身がどういった書類を集めれば良いのか、弁護士によく確認するようにしましょう。

書類集めと申し立てのタイミングについて

このように自己破産には多くの書類が必要になってしまうのですが、質問者様のように、少しでも早く申し立てをしたいと考えている方は、先走って書類を集めてしまうケースがあります。

しかし、実際には、自己破産の申立は弁護士といった専門家に依頼してからすぐにできるわけはありません。
そして、裁判所への申立直前の日付のものが必要になることが多いので、すぐに必要書類を集めれば良いというものではないのです。

上記で触れた住民票や課税証明書だけでなく、預金通帳についても直近の日付のものでなければ、再度の取得を裁判所から指示されてしまいます。少しでも早く申し立てをしてほしい気持ちはわかるのですが、それぞれ取得のタイミングがあるため、弁護士の指示に従って書類集めをするのが、無駄な手間暇をかけないためにも必要です。
専門家に依頼した段階ですべての請求と返済がストップするため、すぐに申し立てを考える気持ちも大切ですが、それ以上に、今まで返済に追われ続けて疲れ切った精神を安定させましょう。

弁護士に依頼してから申し立てまでの期間

では、実際に弁護士に自己破産を依頼してから申立まではどの程度の期間がかかるのでしょう?

弁護士が自己破産を受任すると、最初に「債権調査」を行います。
債権調査とは、すべての債権者(貸金業者などのこと)に対して、弁護士が受任した旨と、債務者(依頼者のこと)に対して、いくら請求できる権利があるのかを調査します。この調査が終わらないことには、借金の総額が確定しないため、本当に自己破産が必要かどうかの判断すら、本来はできません。
この債権調査にかかる期間がおおよそ1~3ヶ月程度となっていますので、実際はこの期間が経過し、改めて方針が自己破産と確定するまでは、書類集めをするには早すぎると言えます。
その後、やはり自己破産が必要だとなった場合は、上記のような申し立てに必要な書類の取得を弁護士から指示されます。そして、実際に裁判所に申し立てるまでには、申立書などの作成期間も必要になり、さらに1~3ヶ月程度を要しますので、この間に書類がすべて集まれば十分です。

焦って申し立てするよりもじっくりと

上記のことからもわかるように、自己破産の申し立ては焦って早くできるものではありません。
それよりも抜けがないように書類をしっかり集め、弁護士により詳しく破産に至った事情を伝え、申立書の内容をしっかりとしたものにするのが大切です。

さらに言えば、自己破産の申し立てを焦ってしなければならない状況というのは、債権者に「債務名義」を取得されている場合のみです。
債務名義とは、裁判の判決などのことを言い、強制執行(財産を強制的に差し押さえる手続き)に移行するために必要になります。これがなければ貸金業者は即座に強制執行はできないので、それほど焦る必要はありません。
強制執行をするには、裁判提起をし、判決を得て、それからやっととなるので、まだ裁判提起すらされる前であれば、まったく焦る必要がないのです。

あまり焦って申し立てをしても、裁判官に不備を指摘される可能性が高くなるだけなので、弁護士と綿密に連絡を取り合いながら、じっくりと申し立てをするのが良いでしょう。

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